海獣葡萄鏡(模)
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高松塚の石室内部は、盗難によって乱されてはいたが、金具や釘で飾った黒漆塗りの木棺があり、唐の海獣葡萄鏡や唐風の刀の飾り金具などが残っていた。高松塚古墳など終末期の古墳の副葬品は、優品ではあるが種類も数も少なくなっている。高松塚に葬られた人は骨の研究から40〜60才の長身の男性と考えられており、副葬品や壁画の主題からみて、皇族・貴族などの有力者であろう。
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木棺は、長さ199.5cm、幅58cm、高さ15cm以上、底板、側板ともに厚さ1.6cmの杉の一枚板である。杉板に麻布を張り、内面は漆を6〜7回塗った上に鉛白を下地にして朱を塗り、外面は漆を3〜4回塗った後に金箔を貼っている。漆層の厚さは0.1〜0.4mmほどである。底板の上に四方の側板をのせ、漆で留めている。また、木口板は、隅の部分が少し丸味をもつことも明らかになった。
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漆塗木管(内面)
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漆塗木管(外面)
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高松塚出土品
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出土品
出土品には、漆塗木棺とその金銅製の装飾金具である透金具、円形金具、六花文座金具がある。そのほか唐様太刀の銀製金具、海獣葡萄鏡および琥珀製丸玉とガラス製の栗玉・丸玉があり、さらに土器と人骨がある。このうち人骨を除く出土品については、昭和49年4月、重要文化財に指定された。その後、昭和50年、明日香村奥山に国立飛鳥資料館が開館し、木棺、人骨を除く遺物が特設の展示ケースで陳列されている。
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