野焼きとは、粘土で作った物をたき火で焼く、最も原始的なやきものづくりの方法です。その歴史は古く、日本では一万年以上も前に作られた土器が見つかっています。また、現在でも世界の地域によっては、この方法で生活雑器を作っているところもあります。
造形工房垰では、ものを作る「時」を共有できる貴重な場として、1981年夏に奈良県桜井市の山田寺跡で初めて野焼きを行って以来、万博会場跡広場や各地の公園等で毎年開催し、1997年から2003年までは飛鳥資料館中庭に場所を移して、全員参加のイベントとして活動してきました。25人ほどで始めた野焼きも、もっとも多いときで200人以上の方々に集まっていただくイベントになりました。
2003年を最後に中断していたのですが、2016年11月に「土器ドキ お火焚き・野焼き大会」として、復活することになりました。開催地は、奈良県橿原市の畝尾坐健埴安神社(祭神は土の神様ハニヤス)の隣地です。
令和元年(2019年)より同地で神武天皇由来の天香山埴採神事を再現する行事がはじまり、「土器ドキお火焚き・野焼き大会」は、一般の参加者の作品と共に奉納の平瓮を焼成する、天香山埴焼奉製会/祭器焼成神事に移行いたしました。
天香山埴焼奉製会では、令和6年から一般参加の作陶会はなくなり、奉納の平瓮のみを焼成することになりました。 そこで、初心にもどり、一般の方を対象に「土器づくりの会(仮称)」として、独立した野焼き大会を再開することにいたしました。新たな取り組みとして、メンバー登録をしていただき、スケジュール等の迅速な共有を目指しています。
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