キクとアザミの花、およびそれに似た花のグループです。
キク科の植物でも、いわゆる「菊」か「薊」に似ていなければ「キク」グループに入れていませんし、
逆にキク科でなくても、イメージが似ていればここに入れてあります。
菊は、花びらが多いのではなくて、小さな合弁花が沢山集まっているのですが、
これも見た目は花びらが沢山あるように見えるので、このように分類しました。
八重咲き種で花びらが多いものは、大・中・小のページにあります。
ミヤコワスレ(アズマギク、ノシュンギク)
キク科ミヤマヨメナ属
2003.5 鎌倉市
シオン(紫苑)
キク科シオン属
2003.9 生駒郡平群町
宿根アスター
キク科シオン属
2004.8 蓼科・バラクライングリッシュガーデン
ユウガギク
キク科シオン属
2003.8 生駒市
リビングストン・デイジー
ツルナ科ドロテアンサス属
2004.4 京都フラワーセンター
ミヤマヨメナ(深山に咲くヨメナという意味)の園芸品種です。
ミヤコワスレ、アズマギクは花屋さんで売られている時の商品名で、園芸品種名としては、ノシュンギクらしいです。
1.5m〜2mになる大型の草花です。
中国、モンゴル、シベリアといった、アジア北部に自生する植物ですが、日本では観賞用に栽培されることが多いようです。
根を乾燥したものを、咳止めの生薬として使います。
北アメリカ原産の園芸品種です。
1年草のアスターは、中国や朝鮮半島に分布するもので、これとは違う仲間です。
僅かに淡紫色を帯びた白い花です。
日当たりの良い草地に多いということで、
柚が菊、あるいは柚香菊から来ているそうですが、本当にゆずの香りがするんでしょうか?
似たような花のヨメナより色が薄いこと、シオンとは全体の大きさが違うほか、花が茎の先端に一つだけ付くこと、で区別出来ます。
南アフリカ原産の園芸品種です。
自生種は乾燥した涼しいところで、日本には昭和10年頃に入ってきた、比較的新しい園芸植物です。
これは赤紫というか、濃いピンクというかですが、白に近いピンクオレンジがかった色もあります。
ノアザミ
キク科アザミ属
2004.4 稲渕
ヤグルマギク(ヤグルマソウ)
キク科
2004.5 浜北市
アゲラタム(オオカッコウアザミ、ムラサキカッコウアザミ)
キク科アゲラタム属
2003.8 磯城郡川西町
マツバギク(サボテンギク)
ツルナ科
2003.6 生駒市
チャイブ(エゾネギ)
ユリ科ネギ属
2002.5 おふさ観音
普通「アザミ(薊)」と呼んでいますが、「アザミ」という花はありません。みんな「○○アザミ」なのです。で、これが最も一般的な「ノアザミ」です。
これが普通に見られる色ですが、淡いピンクのもあります。
原産地はヨーロッパ。
鯉のぼりの矢車に似た花の形から矢車菊。
切り花としてもポピュラーな花で、矢車草の呼び名の方が有名ですが、矢車草はユキノシタ科の山野草にもあります。
メキシコ、ペルー原産の園芸品種。
カッコウは鳥ではなく、「かっ香(漢字が出ません)」という漢名を持つシソ科の「カワミドリ」に葉が似ているからで、花がアザミに似ているから、カッコウアザミ。
青い花が多いのですが、白花種もあります。
南アフリカ原産の園芸品種で、明治の始め頃日本に入ってきたもの。
「キク」という名が付いていますが、キク科ではありません。
葉を松葉に例え、花を菊に例えて付けられた名です。
言わずと知れたハーブです。ネギやアサツキと同じ仲間で、花も食べられます。
おふさ観音は薔薇や蓮の栽培でも有名ですが、ハーブも沢山育てておられます。
オステオステルムム
キク科オステオスペルムム属
2004.4 京都フラワーセンター
ヤマアザミ(山薊)
キク科アザミ属
2004.10 大阪府・生駒山
エゾノコンギク(蝦夷野紺菊)
キク科シオン属
2004.10 京都府立植物園
シュウメイギク(貴船菊)
キンポウゲ科アネモネ属
2004.10 京都府立植物園
キツネアザミ(狐薊)
キク科キツネアザミ属
2006.5 明日香村
舌を噛みそうな名前ですが、近年流行の学名をそのまま商品名にした園芸品種です。
よく鉢植えになって売られていますが、
原産地は南アフリカ、寒さには弱そうです。
これも温室に咲いていました。
谷間や山に咲く薊です。
ノアザミとの違いは、花が穂状に付くこと、葉が少し細いことです。
色も、淡い色です。
ノコンギクの変異で北海道に生育するものだそうです。
植物園なので、栽培されているのでしょう。
ノコンギクは野にある紺菊(紺色の菊)の意味ですが、紺色と言うよりは、紫に近いと思いました。
秋に咲くさわやかな花だから「秋明菊」...かどうかは、あまり定かではありません。
貴船菊の方は、京都の貴船山に多く咲くからだそうです。
各地の山野に自生しますが、観賞用としてよく庭にも植えられています。
菊という名前が付いていますが、実は菊ではありません。
このタイプは一応菊に似ていますが、園芸品種で出回っている、花びらの広いバラザキシュウメイギクもあります。
朝鮮半島または中国から、農耕と共に渡来したと言われ、本州、四国、九州、南西諸島の、田畑や草原、路傍などに生育する1年ソウです。
ノアザミなどに似ていますが、アザミ属ではなく、キツネに騙された、という意味でついた名だという説があります。
キツネアザミ属は、このキツネアザミだけの、「1属1種」です。
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