初夏の万葉歌


天智天皇が蒲生野に遊猟されたとき、作られた歌

★あかねさす紫野ゆき標野ゆき、野守は見ずや、君が袖ふる

  (紫草の花の咲いている天子の御料の野を通って、
私の愛しい人が袖を振っている。
そんなに振ると野守に見られてしまいますよ)

額田王(1-20)



★むらさきのにほへる妹を、にくくあらば人妻ゆえにわれ恋ひめやも

  (あなたが憎いなら、既に人妻であるのに、
どうしてこんなに焦がれているものか)

大海人皇子(のちの天武天皇)(1-21)




戻る
更新日:2003,4,30