私の明日香ファイル
〜明日香の見どころ、歩きどころ〜



  File No. 004 高松塚古墳 たかまつづかこふん (特別史跡)

 明日香村平田

昭和47年から行なわれた調査による壁画の発見は、明日香にとって、非常に大きな意味を持つものだったと思う。この古墳の発掘によって、多くの人の目が明日香に注がれ、多くの人の古代史への興味をかきたてた。
被葬者は不明のままであり、今ここを訪れても特に見るべきものはないと思うかもしれない。しかし、自然を残し竹の生い茂る墳丘、対照的な周りの整備された公園、そして地中で静かに行なわれている保存への努力は、遺跡の保存と活用を考える上での、一つの象徴的な風景を見せてくれていると感じる。

 近鉄飛鳥駅から徒歩20分

 0744-54-3340(高松塚壁画館)


・7世紀末から8世紀初めに造られた終末期古墳で、直径18m、高さ5mの円墳。
・石室天井に星宿(星座)、周囲の壁面には日、月、四神と従者の壁画がある。(国宝)
・金具で飾った漆塗の木簡、海獣葡萄鏡、金銅刀飾金具などが出土。(重要文化財)
・石槨−長さ2.65m、幅1.03m、高さ1.13m。凝灰岩の切石。漆喰が塗られ、壁画を描く。
・出土の乾漆棺片は、長さ1.94m。
・数十点の人骨と大臼歯により、被葬者は50歳前後の偉丈夫の男性と推測される。