釣り鐘型、ラッパ型というのも、かなり主観的(笑)...スズランとかツリガネニンジンなどのイメージのものが釣り鐘型、百合やツツジのように花びらの付け根が細長く先が開いていくのをラッパ型としているのです。
オーニソガラム
ユリ科オーニソガラム属
2004.5 浜名湖花博
ホウチャクソウ
ユリ科チゴユリ属
2003.4 御所市・葛城古道
ナルコユリ(鳴子百合)
ユリ科
2004.5 御所市・船宿寺
チゴユリ(稚児百合)
ユリ科チゴユリ属
2004.4 当尾・岩船寺
ヒメウズ(姫烏頭)
キンポウゲ科ヒメウズ属
2004.4 桜井市・談山神社
花博では、オーニソガラムという名札が付いていただけなのですが、園芸の本を見ると、「オーニソガラム・ヌタンス」というヨーロッパ、西南アジア原産で明治時代の終わり頃に日本で栽培されるようになった品種のようです。
オーニソガラムの仲間では、百合型の花を付けるのはこの品種くらいのようで、花の大きさも大きく、1本の花茎に付く花数は少なめです。
各地の落葉樹林に生える多年草で、やや湿ったところを好みます。
「宝鐸(ホウチャク)」というのは、寺院の塔やお堂の軒に吊す鈴のことです。
「ナルコユリ」と似ていますが、花は大きく葉っぱに3本の筋(葉脈)がくっきり見えるのが特徴です。
こういう色の花は、何色というか難しいところです。図鑑には「緑白色」となっていますが、ひかりの加減では黄色っぽくも見えます。
本州、四国、九州、南西諸島に分布し、林の縁や草原に生える多年草です。
花の咲く様子を、稲田で鳥を追う鳴子に喩えた名前です。
この写真のものは、船宿寺の境内で栽培されていたものですが、山野草として園芸店で売られています。
「ホウチャクソウ」や「アマドコロ」との違いは、花枝が1カ所から3〜5本まとまって出るという点です。花色は、これも「緑白色」とされていて、見方によっては黄色っぽくも白っぽくも見えます。
丘陵や山地のやや明るい林に生育する多年草です。
うつむいて咲く花が、小さく可憐なことから「稚児百合」という名が付いたそうなのですが、何故かこの子は上を向いてました。で、境内の樹木の下で薄暗かったので、手ぶれしてます。(^_^;)
関東以西の本州、四国、九州に分布し、林縁、路傍、石垣などに生育する多年草です。
同じキンポウゲ科のトリカブト属に、漢方で「烏頭(ウズ)」または「附子(フシ)」と言われる塊根を持つものがあって、この「ヒメウズ」もよく似た小形の塊根を持つことから付いた名前だそうです。
沢山集まって風に揺れる様子は、とても可愛いのですが、花びらの長さで7mmほどの小さな花で、写真に撮りにくい花です。
アミガサユリ(バイモ)
ユリ科フリティラリア属
2006.4 鎌倉市・浄智寺
フリティラリア
ユリ科フリティラリア属
2004.4 宝塚ガーデンフィールズ
ハンショウズル(半鐘蔓)
キンポウゲ科センニンソウ属
2004.5 浜名湖花博
ムベ(トキワアケビ、ウベ)
アケビ科ムベ属
2004.5 浜名湖花博
ホタルブクロ
キキョウ科ホタルブクロ属
2004.6 鎌倉市
中国原産で薬草として古くから栽培されている多年草(球根植物)です。延喜式(924年)の中に、貝母(バイモ)の名が出ていますが、実際に植物として入ってきたのは、江戸時代の享保9年(1724年)だそうです。栽培しにくい植物で、特に多湿を嫌います。
「アミガサユリ」は花の内面に紫色の編み目があるところから「編笠百合」で、「バイモ」は漢名「貝母」の音読みです。
これもアミガサユリの仲間でヨーロッパ原産のものの園芸種だと思います。
園芸用のものは、カタログ販売などでも取り扱っていて、シックな色合いが気に入って何度か挑戦したのですが、秋に鉢植えにして、ようやく暖かくなって大きくなり出した頃に必ず枯れてしまうのです。水やりが難しいようで、春先の雨に当たって鉢に水が貯まりすぎると枯れるらしいです。
各地の山林中に見られる蔓性の植物です。
花が釣り下がった「半鐘」に似ているから「半鐘蔓」...と言っても、最近では、実際に「半鐘」って見たことがないという人も居るでしょうね。
山地に自生する常緑の蔓植物ですが、庭園にも植えられます。
「ムベ」は、「オオムベ」の略で、昔この果実を藁籠に入れて朝廷に献上したので、「大贄:オオニエ」=「苞苴:オオムベ」と言うのだそうです。
トキワアケビは、アケビに似た実がなり、常緑であることから来た名です。
全国各地の土手などに自生する多年草で、山野草として庭に植えられることもあります。
この花の中に蛍を入れて、下げて歩いたりしたことから付いた名前だとか。
地方によって、「チョウチンバナ」「ツリガネソウ」「トックリバナ」などと呼ばれていています。
どの名前も、形からきたものです。
ヘクソカズラ(ヤイトバナ、サオトメバナ)
アカネ科ヘクソカズラ属
2003.6 大和郡山市・薬園八幡神社
エリカ(クロシベエリカ、ジャノメエリカ)
ツツジ科エリカ属
2003.5 生駒市
クロユリ
ユリ科フリティラリア属
2003.5 当麻町・石光寺
Photo by 河内太古さん
ヨウシュオキナグサ(洋種翁草)
キンポウゲ科オキナグサ属
2003.3 当麻町・当麻寺
Photo by 河内太古さん
アミガサユリ(バイモ)
ユリ科フリティラリア属
2003.3 御所市・橋本院
Photo by 河内太古さん
「屁糞葛」...何とも可哀想な名が付いたものです。確かに悪臭があるのですが。
ヤイトバナは、花がお灸(やいと)の跡に似ているからだそうです。
東南アジアに広く分布し、日本でも日当たりの良い荒れ地や藪に普通に見られます。
葉の形は、これはかなり丸いですが、細長いものもあり変異が多いようです。
南アフリカ原産で、観賞用の常緑低木です。エリカの中では耐寒性もあり性質の強いもののようで、関西では公園などにも植えられています。 本州中部以北の高山に生える多年草(球根植物)ですが、山野草として売られているので、この写真のようにお寺など和風の庭によく植えられています。
花の色から「黒百合」なのですが、百合の仲間ではなく、上の段のアミガサユリの仲間です。
佐々成正と淀君に関連した伝説で有名だそうですが、生憎中世にはあまり興味がないので、どんな話か知りません。
ヨーロッパ原産の多年草で、ロックガーデン栽培に適した山野草です。
日本に自生するオキナグサは、日当たりの良い乾燥気味の草地に時々見られる程度になっているようです。
花びらはなく、花びらのように見えるのは萼です。
花色は、写真のものは少し黒っぽい赤紫という感じですが、白や藤色、サーモンピンクなどもあるそうです。
上の段にあるのと同じものです。
同時撮影で、花の内側のマクロ写真が撮れたので、別に掲載しました。
これもお寺の庭です。
お寺とアミガサユリって、似合うんですね。ちなみに、茶花としても良く用いられるそうです。
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