ここには、釣り鐘型やラッパ型の花を集めました。
釣り鐘型、ラッパ型というのも、かなり主観的(笑)...スズランとかツリガネニンジンなどのイメージのものが釣り鐘型、百合やツツジのように花びらの付け根が細長く先が開いていくのをラッパ型としているのです。
ムスカリ
ユリ科ムスカリ属
2003.4 生駒市
ムスカリ
ユリ科ムスカリ属
2004.3 生駒市
カンパニュラ・メディウム
キキョウ科カンパニュラ属
2004.5 浜名湖花博
コンフリー(ヒレハリソウ)
ムラサキ科
2004.5 生駒郡王寺
ツリガネニンジン
キキョウ科ツリガネニンジン属
2002.11 北山辺の道
地中海地方、西南アジアが原産の園芸植物です。
「ムスカリ」というのは、ギリシャ語の麝香(ジャコウ)のことだそうです。
普通は、このように壺をぶら下げたというか、丸っこい釣り鐘というか、の形なのですが、花弁の先端が羽毛状になるものもあり、我が家では何年も育てているもので、釣り鐘状に見えなくなってしまったものもあります。交配雑種の先祖帰りのようなものでしょうか?
左のものとは違う品種です。「マウントフット」という名前で売られています。
真っ白の花を付ける品種もあります。
南ヨーロッパが原産の園芸植物で、1年草です。
カンパニュラは属名で、ラテン語で小さい釣り鐘という意味です。
「フウリンソウ」という日本名もあるそうですが、最近は使われていません。
ヨーロッパ原産で、明治中期に渡来し、健康食品・薬用として栽培されてきましたが、全草にアルカロイドを含むので、あまり食べない方がよいようです。
生の葉を染料に使ったり、捻挫などの外用薬としては使われています。
各地で野生化しているものもあり、牧草としても利用されるとか。
茎に目立ったひれがあることから、「ヒレハリソウ」。
各地のススキ草原や土手の藪などに、ごく普通に見られる多年草です。
花が釣り鐘型であることと、根が太く朝鮮人参に似ていることから、「ツリガネニンジン」という和名がついています。
漢方では根を乾燥させたものを、去痰剤、健胃剤として用います。
また、俗に「トトキ」と呼ばれる山菜で、若芽をおひたしや天ぷらにします。「山で旨いはオケラとトトキ」と言われるのだそうで...。
ハクサンシャジン(白山沙参)
キキョウ科ツリガネニンジン属
2004.8 霧ヶ峰
ハンショウズル(半鐘蔓)
キンポウゲ科
2004.5 浜名湖花博
モモバギキョウ
キキョウ科カンパニュラ属
2004.8 蓼科・バラクライングリッシュガーデン
ハンガリーギキョウ
キキョウ科カンパニュラ属
2004.8 蓼科・バラクライングリッシュガーデン
ホクシャ(フクシャ、ツリウキソウ)
アカバナ科フクシア属
2002.8 英国・ロンドン
ツリガネニンジンの高山型の多年草で、葉っぱや花が輪生するのが特徴です。
「沙参(シャジン)」はツリガネニンジンの漢名で、白山に生育するツリガネニンジンという意味です。
高山型には、他に「ヒメシャジン」「ミヤマシャジン」がありますが、「ヒメシャジン」は雌しべの先が花からほとんど飛び出さないこと、萼にギザギザがあって反り返ることが大きな違いですし、「ミヤマシャジン」は「ハクサンシャジン」より小形で、葉っぱは輪生ですが、花は輪生しません。
各地の山林中に見られる蔓性の植物です。
花が釣り下がった「半鐘」に似ているから「半鐘蔓」...と言っても、最近では、実際に「半鐘」って見たことがないという人も居るでしょうね。
ヨーロッパ、アジア西部、北アフリカ東部が原産の多年草です。ヨーロッパでは園芸用によく栽培されているようですが、暑さに弱いので比較的涼しい地方でよく育つそうです。撮影場所を見ていただけばお分かりのように。
学名の「カンパニュラ・パーシキフォーリア」と呼ばれることもあります。
葉っぱの形が桃の葉に似ていることから付いた名で、「キキョウ」と付いていますが、花の形が似ているからで、キキョウはキキョウ属で別の仲間です。
ハンガリー原産の多年草で、「モモバギキョウ」に似ていますが、葉っぱが幅広で、房状に下を向いて咲くのが特徴です。
これも、「キキョウ」という名が付いていますが、カンパニュラ属(カンパヌラ属)で、キキョウ属ではなく、日本原産のものでは、下の段にある「ホタルブクロ」と近縁です。
中南米が原産のものや、ニュージーランド原産のものを園芸用に交雑したものです。1870年頃に日本に入ってきて、観賞用として温室栽培されてきました。
ヨーロッパでは、1840年代にイギリスでブームとなり、その後フランスやドイツに広まったとか。
写真の物はロンドンで庭に地植されていたものです。有る程度の温度が有れば戸外で越冬は可能のようですが、日本ではむしろ、高温多湿の夏越しの方が大変なようです。
名前の由来は、属名以外はすべて形からきたものです。
シラー・カンパヌラタ
ユリ科
2002.4 生駒市
ツルリンドウ
リンドウ科ツルリンドウ属
2003.9 奈良県・信貴山
ムベ(トキワアケビ、ウベ)
アケビ科
2004.5 浜名湖花博
ヤマホタルブクロ
キキョウ科カンパニュラ属
2004.7 八ヶ岳
by nekodanna
ホタルブクロ
キキョウ科カンパニュラ属
2004.6 鎌倉市
園芸品種なので、正確なところは分かりませんが、園芸で「シラー」というと、「シラー属」のものと「エンディミオン属」のものがあるそうです。これは、園芸の本の写真からすると「エンディミオン属」のようです。
「カンパヌラタ」はキキョウ科のカンパニュラ属に花が似ているからでしょう。植えっぱなしで毎年花を付ける優等生です。
各地の低地から山地の落葉樹林に生える蔓性の多年草です。虫食いの葉っぱしか撮れていなくて分かり難いですが、細長い卵形で先の尖った葉っぱが2枚向かい合わせに付き、そこに8〜10月薄紫の釣り鐘型の花を付けます。
蔓性のリンドウだから「ツルリンドウ」、分かりやすい名前ですね。
山地に自生する常緑の蔓植物ですが、庭園にも植えられます。
「ムベ」は、「オオムベ」の略で、昔この果実を藁籠に入れて朝廷に献上したので、「大贄:オオニエ」=「苞苴:オオムベ」と言うのだそうです。
トキワアケビは、アケビに似た実がなり、常緑であることから来た名です。
山林の林道沿いや、崩壊地に多い、ホタルブクロの変種です。
ホタルブクロより色が濃く、萼片がふっくらとしています。
全国各地の土手などに自生する多年草で、山野草として庭に植えられることもあります。
この花の中に蛍を入れて、下げて歩いたりしたことから付いた名前だとか。
地方によって、「チョウチンバナ」「ツリガネソウ」「トックリバナ」などと呼ばれていています。
どの名前も、形からきたものです。
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