秋の飛鳥路

(2002/10/18,19)

〜秋桜街道〜


(飛鳥稲淵宮殿跡の近くで 2002,10,18)

今回は明日香村ファン倶楽部のイベントに合わせて日程を決めました。
明日香を代表する花、彼岸花も終わり、今は秋桜ーコスモスーが満開でした。

10月18日(金)今回は初めて飛鳥まで飛行機を利用しました。
東京、羽田から大阪、伊丹へ。伊丹からは空港バスで阿部野橋へ。
阿部野橋から橿原神宮前へは急行で約40分。
朝10時には飛鳥に着き、レンタサイクルでまわれる準備が出来ていました。

亀石
まず向かったのは亀石。下に何かが埋まっているのではないかと、
某所で話題になっていたせいか 今までより大きく感じられました。
伝・飛鳥板蓋宮跡
今までどうしても見つけられなかったのだが、
今回、明日香郵便局を曲がればよいことに気づき、やっと見つけることが出来ました。
ここは、中大兄皇子らの蘇我入鹿暗殺の地だといわれています。
奈良県立
万葉文化館
ここでは、万葉を描いた現代画が展示されています。
大伯皇女・大津皇子を描いている絵の前では自然に足も止まってしまいます。
大伯が随分大人びて描かれていて、興味深かったです。
また、ただの鴨でも大津の歌に 載せられていると感慨深く感じてしまいます。
めんどや
春から行きたいと思っていたところです。
めんどやというのは面倒見がいいことからつけられたらしいです。
飛鳥路旅の味セットはすごくおいしかったです。
犬養万葉記念館
万葉を心から愛した故犬養孝氏の記念館。
こじんまりした親しみやすい記念館です。館内にはビデオから流れる犬養氏が歌う
万葉歌の声が逐次流されており、万葉の響きにたっぷりと浸ることが出来ます。
祝戸地区
古代食を食べる会場、祝戸荘に下見に行きました。かなり歩くと聞いていたので
先に確かめておこうと思ったのです。
飛鳥方面から石舞台へ向かうときに直前で右に曲がると祝戸地区に入ります。この辺りは、
飛鳥稲淵宮殿跡などを代表とする「飛鳥歴史公園祝戸地区」として綺麗に整備されています。
石舞台古墳
季節柄、修学旅行生が一番多かったのがここ、石舞台古墳です。
改めて石の大きさや組み合わせ方がすごいと思いました。
ひもろぎ
手作りの民芸品の店。飛鳥寺の前の道を北上し、突き当りを右へ。
飛鳥坐神社の前を左に曲がったところにあります。飛鳥ファンが集まる所としても有名です。
色とりどりのとんぼ玉などが置いてあります。
水落遺跡
日本で初めて水時計を作ったのではないかと言われている地です。
正方形の建物跡があります。
石神遺跡
須弥山などの遺跡で有名です。今回は奈良国立文化財研究所が発掘しており
現場を直接見ることが出来ました。豊浦の方でも発掘現場を見たので、
今は発掘の時期なのかもしれません。
奈良文化財研究所
飛鳥資料館
このHPを公開させて頂いている飛鳥資料館。
門から入り口までには飛鳥の石造物が並べられていて
たっぷり飛鳥らしさを味わうことが出来ます。
みるく工房
今回はm.asukaさんにお会いする ことは出来ませんでしたが、
「飛鳥の蘇」は手に入れることが出来ました。 蘇は飛鳥に来た記念にもなるのです。
藤原京跡
持統天皇が694年に遷した都、藤原京の跡です。ここからは二上山がくっきりと見えます!
飛鳥藤原宮跡
発掘調査部資料室
藤原京跡の近くにある。 藤原京の発掘成果を見ることが出来ます。
この建物自体が藤原京跡に建てられていて、
その上に立ってみるだけで緊張して体が震えました。

10月19日(土)は、あいにくの雨でした。
バスで明日香観光会館前まで行き、祝戸荘まで歩きました。
途中、あちこちに咲いている秋桜を写真に収めていました。
祝戸荘への坂も最後のほうになった時、ファン倶楽部の方々が続々と
到着されました。雨だからと明日香散策を諦めて早くに着いてしまいましたが
退屈になることはなかったです。

まずは、神野先生の万葉歌に対するお話。
万葉歌には食事に関する歌が少ないこと。
だが、歌の背後には食事があったこと。
それは宴の時に作られることが多いから、とのことでした。

そして実際のお食事では土笛の生演奏つきでした。
明日香のゆったりとした雰囲気の中不思議な感触の食べ物の多い古代食を食べました。
大伯皇女や大津皇子も食べていたのだと思うと感慨深いです。

帰りは橿原神宮前まで送っていただき、二上山博物館へ。
橿原神宮前駅から大和八木駅。そして下田へ。
雨で二上山が全然見えなかったのが残念でした。
香芝市二上山博物館では、
「二上山山麓の終末期古墳と古代寺院ー平野古墳群と尼寺廃寺跡ー」
というテーマで展示が行われていました。
パンフレットによると、
二上山の七世紀といえば、大来皇女と大津皇子の姉弟が生きた激動の時代
をイメージしますが、山麓では、終末期古墳や、古代寺院が多数造営されている時代でもあります」
とある。(注:太字にしたところは私の趣味、本旨とは関係ありません!)
本当に二上山周辺の地図を見ても、かなりの数の古墳が築かれているのが
わかりました。大津の墓とされる鳥谷口古墳だけが古墳というわけではないのです。
二上山山麓に墓や寺院が造営された理由についてもっと考える必要があることを感じました。

近鉄下田から難波に出、梅田、蛍池を経て、伊丹、関西空港へ向かいました。
6時には伊丹空港発に乗り、7時に東京・羽田空港に着きました。

今回は思いがけない方との出会いが多かったのに、充分時間を取ることが出来なかったことが
残念でした。でも改めて万葉歌に触れ、古代食を味わい、土笛を生で聞くことができ、
古代にたっぷりと浸るという貴重な体験をすることが出来ました。

今度はいつか時間を気にせずにたっぷり飛鳥を歩いてみたいです。


旅日記に戻る/ 更新日 2003年8月19日